INSIGHT

答えを探す若者と、無償で渡す大人たち——上海 GDPS 2026 で見たこと

2026. 4.2

2026年3月31日、共同代表取締役 徐 遠が、上海で開催された「GDPS 2026 全球開発者先駆者大会」に参加。AIエコシステムの急速な進化と、その中で問いを立て学び合う実践者たちの姿を、現地視察レポートとして発信しました。

会場の 90% が OpenClaw だった

講演、座談会、技術交流、経験共有、資金調達ピッチ——すべてが OpenClaw エコシステムのある側面を語っていた。もはや「使うか使わないか」を議論する雰囲気はなかった。水道や電気のように、前提になっていた。

大学3年生の悩みを聞いている講演者たち

ある起業家が、OpenClawで事業モデルを構築した事例を共有した。仕入れ、在庫管理、販売、カスタマーサービス——業務フロー全体をOpenClawで自動化したという。笑い話ではない。実際に稼働しているビジネスの話だ。

「AIで何かを自動化する」という段階ではない。「OpenClawで事業を設計する」という段階に来ていた。

底層技術から商業モデルまで、エコシステムのあらゆる層に実践者がいた。技術を語る人、業務フローを語る人、資金調達を語る人、セキュリティを語る人。どの層にも実践者がいて、その実践を惜しまず語っていた。

大学生の問い

午後のセッションで、大学生が手を挙げた。

「AI エージェントがますます発達する今日、AI の能力は高まる一方です。しかし大学生にとって、これは良いことなのでしょうか。大学生はそもそも特別な能力を持っているわけではありません。社会に出たとき、社会に必要とされないのではないでしょうか。社会が必要なのは AI であって、大学生ではありません。では、彼らは社会の中でどのように自分の居場所を見つければよいのでしょうか」

私が震撼したのは、問いの内容ではない。

この問いを、この場所で立てたという事実だ。ここには答えを探しに来る若者がいた。そしてここには、答えを渡せる大人がいた。この両方が揃って、初めてエコシステムは機能する。

演者は、こう答えた。「まずやりたいことを見つけて、とことんやってください。見つからないなら、好きなこと、関心のあること、何でもいい。とにかくいっぱい考え、いっぱい試し、いっぱい失敗して、一生懸命に直す。自分の中でそれを極める。そしてシェアして、議論して、吸収して、成長する。それが「知行合一」だ」

正解を教えたわけではない。方向を示した。

その学生が何を感じたかは、分からない。しかし少なくとも、問いを立てたことは無駄ではなかった。答えを探しに来た場所に、答えを渡せる人がいたのだから。

無償で渡す大人たち

今日、もう一つ震撼したことがある。すべての共有が無料だった。多くの人が、自分が OpenClaw でどうやって稼いだかを、惜しまず語っていた。「儲け方を教えるなんて、詐欺ではないか」そう思う人もいるかもしれない。しかし、私の印象は違った。

彼らは本当に純粋だった。ただ、共有したかった。もちろん、目的はある。共有すれば、個人の IP がネット上で広がり、視聴者が増え、IP が価値を持つようになる。しかし、その目的は不純ではない。

あるスタートアップの創業者がシェアする「私はOpenClawをどう秘書替わりに使っているか」

エコシステムが繁栄すれば、自分の価値も上がる。これはプラスサムゲームの発想だ。ゼロサムゲームではない。

従来のビジネスは、ゼロサムゲームだった。ノウハウを共有すれば競合が増え、自分のシェアが減る。しかし、エコシステムビジネスは違う。共有すれば参加者が増え、エコシステム全体の価値が上がり、自分の価値も上がる。知識を囲い込むほど、価値は下がる。 知識を流すほど、価値は上がる。

中国の古い言葉に、「流水不腐」とある。水は流れるからこそ、腐らない。知識も同じだ。止まった瞬間に、価値を失う。

1 万人の「雷軍」を複製する

資金調達ピッチで、一人の起業家が言った。

「私はXiaomiのために1万人の雷軍(Xiaomiの創業者)を複製できます。OpenClaw——このザリガニをXiaomiのあらゆる拠点に配置し、雷軍のスタイルで現場の従業員一人ひとりを監督させます」。

OpenClawを「ザリガニ」と呼ぶのは、この界隈では当たり前だ。しかし、「1万人の雷軍を複製する」という言葉は、会場の空気を変えた。

最初は笑えると思った。しかし、笑えなかった。これは「実行の代替」ではない。「意思決定の複製」だ。

伝統的な AI 応用は、「機械に人間がやることをやらせる」ものだ。経理業務、顧客対応、資料作成——これらはすべて「実行」の代替だ。しかし、この発想は違う。「機械にリーダーの判断・監督・指導・激励をやらせる」。

これは、「実行エージェント」から「意思決定エージェント」への躍遷だ。複製される価値のある「意思決定の構造」を、あなたは持っているか。この問いが、頭から離れなかった。

情報密度の価値

今日の大会でもう一つ、圧倒されたことがある。

会場の一角には、ロボットが展示されていた。デスクトップサイズの小型ロボット、大型の四足ロボット——どれもOpenClawと連携し、自然言語の指示で動く。展示エリアには長蛇の列ができていた。ノートにメモする人、動画を撮る人、実際に話しかけて動かしてみる人。

見ているだけでは終わらない。触れて、試して、自分の業務に当てはめて考える。その姿勢が、会場全体にあった。この短時間で、これだけの高価値の内容が、これだけ集中して共有される。同じ内容を別の方法で得るなら、何ヶ月もかかる。複数のイベントに参加し、有料の講座を購入する必要がある。

ここでは一日で、無料で、集中して手に入った。この情報密度の価値は、金銭では測れない。節約されるのは時間だ。そして、時間が最も貴重な資源だ。

全て無料で開示、全てオープンソースで進化

最後に

ClawCon Tokyo が渋谷で 700 人を集めた同じ週、上海では、すでに別の景色が広がっていた。

差ではない。段差だ。この段差を、どう見るか。

それはあなたが決める。

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2026. 4.2

2026年3月31日、共同代表取締役 徐 遠が、上海で開催された「GDPS 2026 全球開発者先駆者大会」に参加。AIエコシステムの急速な進化と、その中で問いを立て学び合う実践者たちの姿を、現地視察レポートとして発信しました。

会場の 90% が OpenClaw だった

講演、座談会、技術交流、経験共有、資金調達ピッチ——すべてが OpenClaw エコシステムのある側面を語っていた。もはや「使うか使わないか」を議論する雰囲気はなかった。水道や電気のように、前提になっていた。

ある起業家が、OpenClawで事業モデルを構築した事例を共有した。仕入れ、在庫管理、販売、カスタマーサービス——業務フロー全体をOpenClawで自動化したという。笑い話ではない。実際に稼働しているビジネスの話だ。

「AIで何かを自動化する」という段階ではない。「OpenClawで事業を設計する」という段階に来ていた。

底層技術から商業モデルまで、エコシステムのあらゆる層に実践者がいた。技術を語る人、業務フローを語る人、資金調達を語る人、セキュリティを語る人。どの層にも実践者がいて、その実践を惜しまず語っていた。

大学生の問い

午後のセッションで、大学生が手を挙げた。

「AI エージェントがますます発達する今日、AI の能力は高まる一方です。しかし大学生にとって、これは良いことなのでしょうか。大学生はそもそも特別な能力を持っているわけではありません。社会に出たとき、社会に必要とされないのではないでしょうか。社会が必要なのは AI であって、大学生ではありません。では、彼らは社会の中でどのように自分の居場所を見つければよいのでしょうか」

大学3年生の悩みを聞いている講演者たち

私が震撼したのは、問いの内容ではない。

この問いを、この場所で立てたという事実だ。ここには答えを探しに来る若者がいた。そしてここには、答えを渡せる大人がいた。この両方が揃って、初めてエコシステムは機能する。

演者は、こう答えた。「まずやりたいことを見つけて、とことんやってください。見つからないなら、好きなこと、関心のあること、何でもいい。とにかくいっぱい考え、いっぱい試し、いっぱい失敗して、一生懸命に直す。自分の中でそれを極める。そしてシェアして、議論して、吸収して、成長する。それが「知行合一」だ」

正解を教えたわけではない。方向を示した。

その学生が何を感じたかは、分からない。しかし少なくとも、問いを立てたことは無駄ではなかった。答えを探しに来た場所に、答えを渡せる人がいたのだから。

無償で渡す大人たち

今日、もう一つ震撼したことがある。すべての共有が無料だった。多くの人が、自分が OpenClaw でどうやって稼いだかを、惜しまず語っていた。「儲け方を教えるなんて、詐欺ではないか」そう思う人もいるかもしれない。しかし、私の印象は違った。

彼らは本当に純粋だった。ただ、共有したかった。もちろん、目的はある。共有すれば、個人の IP がネット上で広がり、視聴者が増え、IP が価値を持つようになる。しかし、その目的は不純ではない。

あるスタートアップの創業者がシェアする「私はOpenClawをどう秘書替わりに使っているか」

エコシステムが繁栄すれば、自分の価値も上がる。これはプラスサムゲームの発想だ。ゼロサムゲームではない。

従来のビジネスは、ゼロサムゲームだった。ノウハウを共有すれば競合が増え、自分のシェアが減る。しかし、エコシステムビジネスは違う。共有すれば参加者が増え、エコシステム全体の価値が上がり、自分の価値も上がる。知識を囲い込むほど、価値は下がる。 知識を流すほど、価値は上がる。

中国の古い言葉に、「流水不腐」とある。水は流れるからこそ、腐らない。知識も同じだ。止まった瞬間に、価値を失う。

1 万人の「雷軍」を複製する

資金調達ピッチで、一人の起業家が言った。

「私はXiaomiのために1万人の雷軍(Xiaomiの創業者)を複製できます。OpenClaw——このザリガニをXiaomiのあらゆる拠点に配置し、雷軍のスタイルで現場の従業員一人ひとりを監督させます」。

OpenClawを「ザリガニ」と呼ぶのは、この界隈では当たり前だ。しかし、「1万人の雷軍を複製する」という言葉は、会場の空気を変えた。

最初は笑えると思った。しかし、笑えなかった。これは「実行の代替」ではない。「意思決定の複製」だ。

伝統的な AI 応用は、「機械に人間がやることをやらせる」ものだ。経理業務、顧客対応、資料作成——これらはすべて「実行」の代替だ。しかし、この発想は違う。「機械にリーダーの判断・監督・指導・激励をやらせる」。

これは、「実行エージェント」から「意思決定エージェント」への躍遷だ。複製される価値のある「意思決定の構造」を、あなたは持っているか。この問いが、頭から離れなかった。

情報密度の価値

今日の大会でもう一つ、圧倒されたことがある。

会場の一角には、ロボットが展示されていた。デスクトップサイズの小型ロボット、大型の四足ロボット——どれもOpenClawと連携し、自然言語の指示で動く。展示エリアには長蛇の列ができていた。ノートにメモする人、動画を撮る人、実際に話しかけて動かしてみる人。

見ているだけでは終わらない。触れて、試して、自分の業務に当てはめて考える。その姿勢が、会場全体にあった。この短時間で、これだけの高価値の内容が、これだけ集中して共有される。同じ内容を別の方法で得るなら、何ヶ月もかかる。複数のイベントに参加し、有料の講座を購入する必要がある。

ここでは一日で、無料で、集中して手に入った。この情報密度の価値は、金銭では測れない。節約されるのは時間だ。そして、時間が最も貴重な資源だ。

全て無料で開示、全てオープンソースで進化

最後に

ClawCon Tokyo が渋谷で 700 人を集めた同じ週、上海では、すでに別の景色が広がっていた。

差ではない。段差だ。この段差を、どう見るか。

それはあなたが決める。

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答えを探す若者と、無償で渡す大人たち——上海 GDPS 2026 で見たこと

2026. 4.2

2026年3月31日、共同代表取締役 徐 遠が、上海で開催された「GDPS 2026 全球開発者先駆者大会」に参加。AIエコシステムの急速な進化と、その中で問いを立て学び合う実践者たちの姿を、現地視察レポートとして発信しました。

会場の 90% が OpenClaw だった

講演、座談会、技術交流、経験共有、資金調達ピッチ——すべてが OpenClaw エコシステムのある側面を語っていた。もはや「使うか使わないか」を議論する雰囲気はなかった。水道や電気のように、前提になっていた。

ある起業家が、OpenClawで事業モデルを構築した事例を共有した。仕入れ、在庫管理、販売、カスタマーサービス——業務フロー全体をOpenClawで自動化したという。笑い話ではない。実際に稼働しているビジネスの話だ。

「AIで何かを自動化する」という段階ではない。「OpenClawで事業を設計する」という段階に来ていた。

底層技術から商業モデルまで、エコシステムのあらゆる層に実践者がいた。技術を語る人、業務フローを語る人、資金調達を語る人、セキュリティを語る人。どの層にも実践者がいて、その実践を惜しまず語っていた。

大学生の問い

午後のセッションで、大学生が手を挙げた。

「AI エージェントがますます発達する今日、AI の能力は高まる一方です。しかし大学生にとって、これは良いことなのでしょうか。大学生はそもそも特別な能力を持っているわけではありません。社会に出たとき、社会に必要とされないのではないでしょうか。社会が必要なのは AI であって、大学生ではありません。では、彼らは社会の中でどのように自分の居場所を見つければよいのでしょうか」

大学3年生の悩みを聞いている講演者たち

私が震撼したのは、問いの内容ではない。

この問いを、この場所で立てたという事実だ。ここには答えを探しに来る若者がいた。そしてここには、答えを渡せる大人がいた。この両方が揃って、初めてエコシステムは機能する。

演者は、こう答えた。「まずやりたいことを見つけて、とことんやってください。見つからないなら、好きなこと、関心のあること、何でもいい。とにかくいっぱい考え、いっぱい試し、いっぱい失敗して、一生懸命に直す。自分の中でそれを極める。そしてシェアして、議論して、吸収して、成長する。それが「知行合一」だ」

正解を教えたわけではない。方向を示した。

その学生が何を感じたかは、分からない。しかし少なくとも、問いを立てたことは無駄ではなかった。答えを探しに来た場所に、答えを渡せる人がいたのだから。

無償で渡す大人たち

今日、もう一つ震撼したことがある。すべての共有が無料だった。多くの人が、自分が OpenClaw でどうやって稼いだかを、惜しまず語っていた。「儲け方を教えるなんて、詐欺ではないか」そう思う人もいるかもしれない。しかし、私の印象は違った。

彼らは本当に純粋だった。ただ、共有したかった。もちろん、目的はある。共有すれば、個人の IP がネット上で広がり、視聴者が増え、IP が価値を持つようになる。しかし、その目的は不純ではない。

あるスタートアップの創業者がシェアする「私はOpenClawをどう秘書替わりに使っているか」

エコシステムが繁栄すれば、自分の価値も上がる。これはプラスサムゲームの発想だ。ゼロサムゲームではない。

従来のビジネスは、ゼロサムゲームだった。ノウハウを共有すれば競合が増え、自分のシェアが減る。しかし、エコシステムビジネスは違う。共有すれば参加者が増え、エコシステム全体の価値が上がり、自分の価値も上がる。知識を囲い込むほど、価値は下がる。 知識を流すほど、価値は上がる。

中国の古い言葉に、「流水不腐」とある。水は流れるからこそ、腐らない。知識も同じだ。止まった瞬間に、価値を失う。

1 万人の「雷軍」を複製する

資金調達ピッチで、一人の起業家が言った。

「私はXiaomiのために1万人の雷軍(Xiaomiの創業者)を複製できます。OpenClaw——このザリガニをXiaomiのあらゆる拠点に配置し、雷軍のスタイルで現場の従業員一人ひとりを監督させます」。

OpenClawを「ザリガニ」と呼ぶのは、この界隈では当たり前だ。しかし、「1万人の雷軍を複製する」という言葉は、会場の空気を変えた。

最初は笑えると思った。しかし、笑えなかった。これは「実行の代替」ではない。「意思決定の複製」だ。

伝統的な AI 応用は、「機械に人間がやることをやらせる」ものだ。経理業務、顧客対応、資料作成——これらはすべて「実行」の代替だ。しかし、この発想は違う。「機械にリーダーの判断・監督・指導・激励をやらせる」。

これは、「実行エージェント」から「意思決定エージェント」への躍遷だ。複製される価値のある「意思決定の構造」を、あなたは持っているか。この問いが、頭から離れなかった。

情報密度の価値

今日の大会でもう一つ、圧倒されたことがある。

会場の一角には、ロボットが展示されていた。デスクトップサイズの小型ロボット、大型の四足ロボット——どれもOpenClawと連携し、自然言語の指示で動く。展示エリアには長蛇の列ができていた。ノートにメモする人、動画を撮る人、実際に話しかけて動かしてみる人。

見ているだけでは終わらない。触れて、試して、自分の業務に当てはめて考える。その姿勢が、会場全体にあった。この短時間で、これだけの高価値の内容が、これだけ集中して共有される。同じ内容を別の方法で得るなら、何ヶ月もかかる。複数のイベントに参加し、有料の講座を購入する必要がある。

ここでは一日で、無料で、集中して手に入った。この情報密度の価値は、金銭では測れない。節約されるのは時間だ。そして、時間が最も貴重な資源だ。

全て無料で開示、全てオープンソースで進化

最後に

ClawCon Tokyo が渋谷で 700 人を集めた同じ週、上海では、すでに別の景色が広がっていた。

差ではない。段差だ。この段差を、どう見るか。

それはあなたが決める。

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